昨年12月5日は、仙台へ『奈良・中宮寺の国宝展』を鑑賞に出かけました。
宮城県美術館には、斑鳩の中宮寺より、仏様が復興の様子を見にいらっしゃいました。
この情報は、『日経新聞』の文化面下の広告欄で見つけました。私は、広告を見た数日後には、コンビニで前売り券を買ってしまいました。
歴史の教科書にも載っていた、国宝の「半跏思惟像」は、中宮寺のご本尊です。
展示室は、動画を観賞する部屋を含めて4部屋、展示品は、およそ40点です。
最初の部屋には、ご本尊の写真も飾られています。その中には、お顔立ちのみに焦点を当てた、土門拳の作品もありました。
ショーケースには、仏像と人物像が並びます。
心と身体の病を、優しい表情で聞いて下さりそうな薬師さん、厳しい表情の太子像、更に、平櫛田中が刻んだ、生まれたばかりのお釈迦さんも、仙台へやって来ました。
隣の部屋には、書画と工芸品が展示されていました。
これらもまた、中世から近代まで様々で、派手過ぎず、上品な作品が目立ちます。
横山大観の描いた墨絵も、素朴な作風です。
最後はついに、ご本尊との対面です。
対面の前に、手前の部屋では、説明の動画が流れているので、軽く見ておきました。
その上で、奥の間へ入ると、半跏思惟の仏様が、たった1人で、私達来館者を優しく出迎えてくださいました。
ショーケースはなく、2mほどの距離まで近づいて挨拶をできます。
黒光りの身体を観ていると、クスノキの寄せ木造りであることが信じられず、まるでブロンズ像のようです。元々は、色が塗られて、装飾も施されていたようです。
一旦近づいた後は、部屋の隅に退いて、ご本尊の表情を見倣いながら、周りを3周も観て歩いてしまいました。
鑑賞日:2020年12月5日(土)、晴れ
観賞場所:宮城県美術館(仙台市青葉区)
鑑賞料金:1300円(前売り券購入)