5月8日は、金沢の21世紀美術館を初めて訪れました。
館内は、休日ほどではないものの、修学旅行中の中学生をはじめとして、多くのお客さんが歩いていました。
展覧会に入る前に、館内の廊下を半周してみましたが、武家屋敷のような複雑な間取りでした。
建物そのものが作品ともいえましょうか。
企画展で展示されていたのは、インドネシア出身のアイ・チョー・クリスティンの作品です。
この作家の作品は、版画、油彩画、工芸に至るまで、多種多彩です。描かれているものは、最初の展示室に入って対面した時点では、極めて抽象的で難解なもの、ひねくれた作品という印象を受けました。
しかし、2番目、3番目の展示室に入り、段々と作品のスタイルに慣れてきたのか、これらは人間の複雑な心の動きや、世の中の裏側にあるようなものを、作家が大変素直に表現しているように思えてきました。
一見、風変わりなものに慣れてくるということは、私が知らず知らずのうちに、作品を見つめる視点を変えていたのかもしれません。
常設展示の作品も、鑑賞者の見る力、見る角度によって、様々な見え方をするものが目立ちました。
斬新なデザインの作品もあれば、70年代~80年代の映画作品をイメージしたような映像作品もありました。
特に、映像作品は、1つのストーリーを2枚の画面で別のコマ割りで流すというもので、私は20分弱、ずっと立ったまま鑑賞してしまいました。
美術館を出ると、時刻は既に15時30分を過ぎていました。
1つの美術館の中で、2時間近く滞在したのは久しぶりのことでした。
鑑賞日:2018年5月8日(火)
料金:1000円
経路:
上野<かがやき507号>富山<北鉄高速バス>武蔵ヶ辻→近江町市場→しいのき迎賓館→21世紀美術館
富山から金沢行きの高速バスに乗ると、広坂バス停が、21世紀美術館の最寄です。