美術館と博物館等の散歩記録

美術館、博物館、寺社の宝物館、特別拝観、各地の特別公開を綴ります。

2023年8月12日、千本釈迦堂を初めて参詣

参詣日:2023年8月12日(土)、晴れ

場所:京都市上京区

拝観料:600円

 

昨年8月12日は、千本釈迦堂を初めてお参りしました。

千本釈迦堂の寺号は、大報恩寺です。

参道

本堂は、応仁の乱以前に建てられて現存する、数少ない建物です。

本堂(国宝)

当日は、ご本尊のお釈迦さんが、特別に開帳されていました。

盆の祭りの期間中は、本堂手前の仮設テントにて、拝観の受付を行います。

 

先客と入れ替わるようにして、靴を脱いで、誰もいない板の間の本堂に上がると、薄暗い堂内は、外陣と内陣に分かれています。

 

ここではまず、木彫りの小さな観音さんに賽銭を納めて、蝋燭に火を灯して献灯します。

 

内陣の様子は、外陣との境目から拝みます。

 

内陣には更に、お厨子が見えます。本堂もお厨子も、鎌倉時代に造られた国宝です。

厨子の扉は開いていて、中には黒光りした、重要文化財のお釈迦さんが座っています。

 

深大寺で観たことがある白鳳仏と同じように、こちらのお釈迦さんも、まっすぐな姿勢で座られています。

お釈迦さんの様子は、賽銭箱の前に正座してみると、一層はっきりと見えました。

 

本堂の裏手には、大きな霊宝館が建っています。館内では、6体の大きな観音さんが待っています。

6体はいずれも、鎌倉時代に、慶派の仏師に刻まれた重要文化財です。

手前に座っていらっしゃる如意輪さんは、「お釈迦さんは厳しいお顔立ちだが、我々の前では緊張しなくてもよろしい。肩の力を抜いてみよ」と、全身で語りかけているように見えます。その他の5体も、馬頭さんでさえも、穏やかなお顔立ちで、参拝者の心の声に耳を傾けている様子です。

 

先客が退館した後には、再び建物の中には私1人だけになりました。

観音さんの隣には、地蔵さんや子供姿のお釈迦さん、真剣なお顔立ちの大日さん、更にお釈迦さんの10大弟子も並んでいます。お弟子さんはやはり、インド風のお顔立ちです。

珍しい宝物では、それぞれ龍と鳳凰が刻まれた、大太鼓の大きな縁の部分が展示されています。

 

初めてお参りした千本釈迦堂には、多くの見所がありました。

 

 

経路

京都《烏丸線今出川白峯神宮千本釈迦堂