10月19日は、広島県立美術館にて、『浅野家の至宝』の鑑賞に間に合いました。
この特別展は、翌20日までの会期でした。
今年は、浅野家が広島へ入城してから、400周年に当たります。
展示コーナーは、5章立てでした。
最初の展示は、私が最も好きな、甲冑と刀です。
浅野の殿様は、山城、相模、備前、備前、摂津の刀を持っていたようです。
刀を観るときには毎回、中腰になったり、身を屈めたりして、様々な角度から向き合いました。
京刀には鍛え上げられた鋭さと輝きが、相州刀にはキラキラとした沸が、備前刀には、波打つ刃文が観られました。
刀の次は、書画と茶道具が続きます。書の中には、紀貫之や沢庵和尚の筆によるものも飾られています。
画には中国画や雪舟の水墨画も観られます。これらは皆、掛け軸に貼り付いています。
実は、書画以上に私が面白かった展示は、掛け軸をしまう桐箱と、更に箱を包む更紗でした。
浅野家では、書画の価値が高ければ高いほど、立派な桐箱に収めて、舶来品のインド更紗でそれを包み、宝物を識別していたといわれています。
こうした整理整頓が行われていたからこそ、宝物が今日に至るまで守られてきたといえましょう。
先人の知恵には、頭が下がるばかりです。
鑑賞日:2019年10月19日(土)
観賞場所:広島県立美術館(広島市中区)
鑑賞料金:当日券1500円