美術館と博物館等の散歩記録

美術館、博物館、寺社の宝物館、特別拝観、各地の特別公開を綴ります。

2023年3月5日:京の冬の旅で東本願寺の大寝殿と白書院参詣記録

拝観日:2023年3月5日(日)、曇りのち晴れ

場所:京都市下京区

拝観料:800円

 

3月5日は、「京の冬の旅」において、40年ぶりに特別公開された、お東さんの大寝殿と白書院にも拝観しました。

 

特別公開は、当日11時からの回を予約しました。

特別公開の受付は、御影堂門を潜って右手の参拝接待所で行いました。

 

拝観料を納めて靴を脱ぎ、ギャラリーを通り抜けた所にはもう1箇所受付があり、ここではパンフレットと拝観者用の入館証を受け取りました。

2箇所目の受付を過ぎた左手が、大寝殿です。

中に入ると、座敷には床暖房が効いています。

 

先客が座敷を出て、何人か集まると、ガイド氏が説明を始めます。幕末に建てられた大寝殿は、お東さんで最も古い建物とのことで、仮の本堂として使用されたこともありました。

 

上段の間では、竹内栖鳳が描いた3種類の絵を鑑賞します。

こちらの絵は、仏法に出会ってから極楽浄土へ至るまでの経緯を表しています。絵についても、ガイド氏の絵説きを聴いてから、改めて、隅々まで観ます。

 

仏法に出会う前の絵の色合いはモノトーンで、大風の中でスズメが争っています。仏法に出会って以降は、彩り豊かな絵に変わります。

 

寝殿を後にして、順路に従って廊下を歩いて行くと、ここからは鶯張りの床で、1歩進むとキュッと音がします。左、右、左へと曲がった先には、2つの中庭があります。

手前の中庭には、能の舞台が建ち、その向かい側が、白書院です。

 

白書院の由来は、木材に漆を塗らない白木のままで造ったことにあり、全体が真っ白なわけではありません。

 

こちらでも、ガイド氏の説明を聴きます。

書院は、高貴な来客と門主の対面に用いられました。

L字型の室内は、下座から上座に至るまで、4つの間に分けられています。それぞれの間は、天井、欄間、畳の縁も違ったデザインです。欄間と襖にはそれぞれ、フジとボタンの花が描かれています。

 

特別拝観は、40分ほどで終わりました。この後は御影堂と阿弥陀堂にも上がらせてもらい、それぞれお参りをして帰りました。